食を通して感じる地域の魅力
20年後の理想のまちの姿を考えるワークショップ

2015年11月7日(土)山梨県富士吉田市の「ふじさん牧場」で、第3回ふじよしだ未来キャンプを開催しました。

 

今回は第1回・2回でつくってきた「かまど」と「アースオーブン」を使って、富士吉田近隣の有機野菜で手作りのピザを作り食への理解を深めます。そして午後からは本格的な「これからの富士吉田のまちづくりを考える」ワークショップを実施しました。

 

<ピザ作りワークショップ>

ピザ作りはREBIRTH PROJECTでもフードコーディネーターをつとめる新納平太を講師に行いました。使用するトマトソースは獣害被害の背景から駆除されている鹿の肉を活用したボロネーゼソース。南伊豆で厳正な品質管理のもと生産されている野生の鹿肉を直接仕入れ、命をいただく、ということを「食」を通じて伝えていきます。子供たちが一生懸命生地を伸ばして、きのこやパプリカでかわいくトッピング。はじめてのピザ作りに子供達は目を輝かせます。

 

 

 

 

 

ピザの他にも、今話題を呼んでいるココナッツオイルを使った野菜のマリネや、山梨県産フジザクラポークのロースとカルビの部分の一枚肉を贅沢に使ったグリル、イノシシ肉を使ったシチューなど、豪華かつそれぞれ命の恵みや富士吉田の名物を使ったメニューを展開し、参加者からは「富士吉田にこんなにおいしい食材があったんだ」と驚きの声が上がりました。お米は品評会で金賞を何度も受賞している富士吉田のお米「ミルキークイーン」をかまどで炊き上げ、こちらも大人気。一般的に知られているコシヒカリなどのブランド米の他にも、自分たちが住んでいる地域に素晴らしい自然の恵みがあるのだと、地域に目を向ける良い機会となりました。

 

 

 

 

<まちづくりワークショップ>

午後は全員参加のまちづくりワークショップを実施。 テーマは「20年後の未来を考えよう」です。

 

「20年後どんな町に住んでいたいか」、「20年後どんな人と一緒にいたいか」、「20年後どんな仕事があってほしいか」、それぞれ3つのグループにわかれ、各々思ったことをポストイットに書いていきます。さらにそのあと、「10年後」「20年後」のためには何が必要か、そして「今」地域に暮らす人々が何をすべきかを考えました。参加者の豊かな発想をまとめあげ、「20年後の富士吉田の理想の姿」から、今できることやらなければいけないことを発見していきます。

 

20年後どんな町に住んでいたいか

自然が豊か・楽しいイベントがある町という声が目立ったまちの将来像。また、食べるものがおいしい、結婚できる、動物にやさしい、思いやりのある、子供が夢を持てる、働きやすい…などなど。そうすると10年後には、自然を守る仕事や、お祭りごとを企画できる人材が必要です。そしたら「今」できることは、子供への教育ではないか、という声があがりました。そこで、「その教育者である大人の意識改革こそ、今まさに必要なことではないか?」という意見があがり、一同頷きます。

 

 

20年後どんな人と一緒にいたいか

外見的、内面的に優れている人、家族、子ども、高齢者という意見が多数上がりました。この意見が発展して、弱者にも優しい町になるかもしれません。

 

 

 

20年後どんな仕事があってほしいか

20年後にあってほしい、なりたい仕事は、人とのつながりのある仕事(警察、恋のキューピッド、先生、福祉関係)、自分の得意を仕事にする(システムエンジニア、スケート選手、職人)、自然との関わりのある仕事、など多種多様な意見が出ました。それらに対し、「今」できることは、「子どもたちに職業や働いている人との出会いの場を増やすこと。」こういった観点から発展し、教育の在り方にも目を向けた町づくりになることを期待します。

参加者同士の交流から、子どもも大人も、これからまちづくりに向けてどのように行動していくべきなのか考える会となりました。ふじよしだ未来キャンプは、参加者の皆さんの意見を集約し、富士吉田の未来に対する事業の参考にしていこうとしています。生まれた好奇心を未来キャンプは今後も育み、市民主体のまちづくりをファシリテーションしていきます。


■実施ワークショップ