南砺市エコビレッジ構想モデル

南砺市エコビレッジ構想、そのモデルケースの地として選ばれたのが南砺市西原にある桜ヶ池です。

南砺市ではエコビレッジを新たな土徳の思想=「自らの住む場所で、いのちが巡り、そこでいのちの自立を実感できる地域づくりをし、それによって地域に誇りを感じ、未来のこども達につなげられるようなまちづくり」と考えています。

 

そこでは、 森里海連環が実現され、自然との共棲の中で、利他の心が育くまれ、エネルギーと温かいお金が地産地消され、いのちが営々と過去から現在、未来へつながれる、持続可能なコミュニティーを意味しています。

 

桜ヶ池は立山白山連邦から砺波平野、富山湾に続く扇状地の最上部にあり、南砺市の山間地域と平野地域を繋ぐ地理的中心に位置する人造池で、2010年には農林水産省によりため池百選にも選ばれた自然豊かなため池です。

 

元々水不足で悩まされていたこの地では、1935年よりダム湖の建設が始まり、1954年に悲願であったダムが完成、以来里山にすむ農民たちを支え続けてきました。先人から引き継ぐこの暮らしを、そして土徳を、未来へと引き継いでいく責務があります。

そんな想いや地理的条件から、平成25年度より、南砺市ではこの周辺地域を「南砺市エコビレッジ構想」のモデル地区と制定し、これまで積み上げてきた本構想を「桜ヶ池アクションプラン」とし事業をスタートさせるに至りました。

本構想では、以下の6つを基本方針に据えています。
1,再生可能エネルギーの利活用と技術の育成
2,農林業と商工観光業の連携
3,健康医療・介護福祉の充実と連携
4,未来を創る教育・次世代の育成
5,自立循環型のソーシャルビジネス、コミュニティビジネスの育成
6,森や里山の活用と集落の活性化

 

また、ため池を活かした水力発電等、エネルギー対策も本構想に含まれています。

平成25年度までに、REBIRTH PROJECTでは本構想のロゴマークデザインや、各事業整理、プロジェクトマッピングを、一般社団法人場所文化機構と協働して行ってきました。


 

ロゴマークには、南砺市章にも使われる3色のカラーを用いて、重なり合う線は南砺の守るべき生活を表す合掌造りのシルエットをモチーフにしています。

 

南砺市は、行政が旗振りとなって取り組む日本最初のエコビレッジとなるべくのロゴの作成を決定し、南砺市民にエコビレッジ構想を広める一方、今後日本全国に広がるであろうこの循環型社会エコビレッジ、その先駆けが「南砺市」であるということを全国に示し、そのあり方を先導していく覚悟を示しています。

「ECOTO」とはECOとNANTOを組み合わせたロゴで、「良いこと」を掛けた言葉です。
市民が自分の子供、孫たちにとって「良いこと」とは何か?
常にそのことを考えながらこれからの南砺市を創っていくことを願ってロゴのデザインに取り組みました。

また平成26年1月26日(日)城端庁舎大ホールにおいて桜ヶ池アクションプランの策定に向けたワークショップを開催。REBIRTH PROJECTではイギリスのフィンドホーンやオーストラリアのクリスタルウォーターズなど世界のエコビレッジの例を紹介するとともに、市民向けに意見抽出、合意形成の方法説明、そして体験型ワークショップを開催しました。



 

今後は、引き続き「南砺市エコビレッジ構想」を掲げ続ける自治体と共に市民参画事業、桜ヶ池周辺モデル事業を通じて市民主体のエコビレッジ作り、リバースビレッジ開拓に取り組みたいと考えています。



■ information
富山県南砺市 www.city.nanto.toyama.jp
場所文化機構 www.basyobunka.com/kikou

 

■ member

プロジェクトディレクター:村松一
CGL:伊勢谷友介 斉藤智彦 上保大輔 谷崎テトラ 東大史 加藤弥生