「萩・維新塾 HAGInnovation 論」始動

吉田松陰をはじめ、高杉晋作、木戸孝允、伊藤博文など、近代日本の幕開けに大きく貢献した志士たちを輩出してきた山口県萩市。

幕末には大志を抱いた若者に溢れていたこのまちも、 今では増加し続ける若者の市外流出により、 過疎化、高齢化が進み、まちの活気を失いつつあります。
この事態を改善すべく、萩市では現代の維新志士を育て上げることを目的とした「萩・維新塾」を2007年からスタートしました。
大河ドラマ「龍馬伝」でREBIRTH PROJECT代表・伊勢谷友介が 高杉晋作を演じたご縁から、「萩-HAGI-」の若者がまちに「イノベーション-Innovation-」を起こすことをコンセプトに、2011年にコラボレーションによるプロジェクト「萩・維新塾 HAGInnovation 論」が始動。
それまでは全国から塾生を募っていたスタイルから、萩の若者だけをターゲットに絞りこみ、そして実際に若者が事業を通じてまちを盛り上げるために、事業を興すキッカケづくりとして計画の立て方、実行までをワークショップ等を通じてサポートしました。

プロジェクトでは、3部構成・計8回のワークショップを実施。
萩の若者を中心とした様々なステークホルダーと意見を交わし、論じあうことで地域における各自の課題を修練。そしてREBIRTH PROJECTがファシリテーターの役割を担い、萩市役所や地元企業の協力のもと、課題解決を導くプロジェクトを計画・実行していきました。

第1部のワークショップでは、自分のまちの個性や強みを知り、仲間と集うことが、地域の魅力発信に繋がるというプロジェクトを体験します。
身近なもので、仲間と一緒に創り上げることの出来るものとしてREBIRTH PROJECTが注目したのが「食」です。
萩市の若者とREBIRTH PROJECTで4つのチームをつくり、まちを散策しながら萩ならではの食材を集め、各チームでB級グルメを開発。
これから行なう本格的な企画の立ち上げに向けて、チームワークを育んでいきます。
こうしてそれぞれのチームが試行錯誤して出来上がったのが、
「萩の髷ボコ 夏みかん胡椒風味」

「萩のスマイルバーガー」
「萩の浜育ち定食」

「たまげなすのペンネ」

の4つのB級グルメです。

この中でコンテスト形式で一位になった料理「萩の髷ボコ 夏みかん胡椒風味」は、萩のB級グルメとして各メディアに紹介されました。






第1部では自分たちのまちの魅力を発見することを体験しました。
次のステップは、その魅力を伝えていくことです。

そこで、第2部では萩市役所や地域の企業・活動団体の協力のもと、若者らの考案した企画を実行に移します。
舞台は北長門海岸国指定公園内にある観光名所、笠山。山の魅力を発信する4つの企画を「笠山プロジェクト」として開催しました。

笠山JAM(野外ライブ)、展望台での癒しのカフェ提供や空間演出、クイズラリーなどのイベントを企画しました。






特に、中高生のバンドが盛り上げるライブイベントでは、FUNKY MONKEY BABYS、加藤ミリヤ、など数多くのアーティストの音楽プロデュースを手掛けるYANAGIMANさんが、プロジェクトの想いに共感し、準備段階から駆けつけてくれました。

プロから指導を受ける中高生たち。
自然と熱が入っていきます。

本番当日は、市内外のから多くの方々にお集りいただき、大盛況に終わることができました。

第3部では、これまでのプロジェクト経験をふまえ、萩の若者による「萩の未来を元気にする10の提案」を、市長をはじめ500人の市民を前に発表しました。

「論」を通じて、予算・スケジュールなども考慮しながら、ひとつひとつのプロジェクトを精査したのち、若年層の郷土愛を育む「総合学習もったいないプロジェクト」や、市民と観光客がふれあう「市民活動センター"結"活用プロジェクト」、私たちの声がまちを変える「現代版 草莽崛起」など、魅力的なプロジェクトが生まれました。



ひとがまちをつくる。まちがひとを育てる。
自律した若い市民が、自分たちの手でまちをつくっていく。
わたしたちは「HAGInnovation 論」が、日本の未来の活力源になると信じ、今後も萩をはじめ各地域の若者を応援していきます。


■ information
コロカル colocal.jp/category/topics/rebirth-project/haginnovation

 

■ member

プロデューサー:カオリン
ディレクター:加藤弥生